3年前、北海道帯広市で、元同僚の女性教諭を殺害した罪などに問われている男の、やり直しの裁判員裁判が3日から始まり、被告側は、1審と同じく殺人よりも法定刑の軽い『同意殺人罪』の適用を主張しました。~
やり直しの裁判は7日に結審し、判決は20日に言い渡される予定です。 (25/2/3 HBC)
1審で承諾殺人が適用されたものの、2審で1審判決を破棄、審理差し戻しの判決を受けた元同僚の男は、上告しませんでした。 (24/1/26 HBC)
札幌高裁は11日午前、承諾殺人罪を適用した1審判決を破棄し、釧路地裁に審理を差し戻しました。 <1審判決を破棄、審理差し戻しの主な理由>
・被害者は「もう、死ぬしかない」という被告の言葉を聞いて、衝動的に死を決断
・被告はゴム手袋をはめるなど、主体的で冷静な判断
・被告との体格差や準備していた背景から、被害者は抵抗を示さなかったというより、示せなかった
・1審判決の「被害者は抵抗することもなく」という前提は却下されるべきものか、論理の飛躍
・被害者は、被告が妻子と同居していることを知っても離婚を求め、不貞関係を続けようとしていた
・このような心理、行動から考えると、自分だけ死んで、被告が生き残り、妻と暮らしていくことを容認したとは考え難い
・一緒に死ぬことを前提として、先に死ぬことはあっても、追死してくれるものと考えていた
・承諾殺人と判断したことは、客観的な状況だけでなく、行動傾向など、多角的視点を欠いたもの
頭髪は丸刈り、メガネをかけ、黒のスーツ、白いワイシャツ姿で出廷した片桐被告…真っ直ぐ裁判長を見つめ、判決を聞いていました。また、判決後、弁護人は取材に対し「残念です。被告がかわいそう。上告については検討中だが、今のところ、しない方針。被告は1審の時から判決に従う姿勢なので」と話しています。
一方、検察は「検察の主張が認められた判決である」とコメントしています。 (24/1/11 HBC)
検察が控訴、21日午前、札幌高裁で控訴審が始まりましたが、わずか10分で即日結審しました。~
懲役6年6か月は、承諾殺人罪の上限の7年に迫るものの、求刑の懲役13年の半分…この判決を不服とし、検察が控訴。
21日午前、札幌高裁で始まった控訴審で、検察は1審と同様に殺人罪の適用を求めた上で、新たに宮田さんの夫や捜査報告書を作成した警察官の証人尋問などを求めたものの、全て却下され、控訴審は約10分で即日結審しました。
判決は、来年1月11日に言い渡されます。 (23/12/21 HBC)
28日午後、懲役6年6か月の判決が言い渡されました。被告側の承諾殺人罪の主張が認められ、判決は、懲役13年の求刑の半分となりました。
片桐朱璃(しゅり)被告36歳は、帯広市の高校教諭だった去年5月30日、パチンコ店の駐車場の車内で、北見市の教諭、宮田麻子さん(当時47歳)の首をシートベルトで締めて殺害した上、遺体を市内の雑木林に埋めた殺人と死体遺棄の罪に問われています。
片桐被告と宮田さんは、同年3月までオホーツク地方の高校の同僚で、それぞれ妻、夫、子どもがいましたが、2018年から男女の交際関係でした。
片桐被告は「やったことについては、間違いありません。ですが、相手の同意があったと認識しています」と、量刑の軽い同意殺人罪の中の承諾殺人を主張。
弁護士も関係解消を拒まれ続けた末に「極限まで追い詰められて『もう、死ぬしかない』と口にした。万策尽き果てたことによる自然な思考や感情。追死を装ったわけではない。被害者の落ち度が大きい」として、執行猶予付きの判決を求めていました。
28日の判決公判で、釧路地裁は「被告人において、被害者と死ぬつもりがなかったと認める一方で、被害者は被告人が生き残る可能性をわかっていながら、異を唱えることも抵抗することもなかったため、被告人の死は承諾の前提としない。被害者の承諾は錯誤なく真意であるものと言える」として、殺人罪ではなく、被告側の主張する同意殺人罪の中の承諾殺人を適用し、懲役13年の求刑のちょうど半分、懲役6年6か月を言い渡しました。(23/7/28 HBC)
片桐朱璃被告36歳は、帯広市の高校教諭だった去年5月30日、市内のパチンコ店の駐車場の車内で、オホーツク地方の高校で同僚だった北見市の女性教諭、宮田麻子さん(当時47歳)の首をシートベルトで締めて殺害した上、遺体を市内の雑木林に埋めた殺人と死体遺棄の罪に問われています。
11日の初公判の罪状認否で、片桐被告は「やったことについては、間違いありません。ですが、相手の同意があったと認識しています」と、量刑の軽い同意殺人だったと主張しました。
これに対し検察は「宮田さんは、自分と一緒に死ぬことを前提に承諾したが、被告人は死ぬつもりがないのに、あるように装って殺害した」と指摘。
一方、弁護士は「被告人は(宮田さんが)同意していると思い、殺害に及んだので、同意殺人が成立。犯行に追い込まれたのは、被害者の言動にある」として、情状酌量を求めました。
2人は、それぞれ妻、夫、子どももいましたが、交際関係とされ、逮捕後の取り調べに対して片桐被告は「別れ話でもめた。宮田さんとの関係に疲れ、首にシートベルトを巻き、絞めて殺した」などと話していました。
冒頭陳述で検察は、2人の関係について、平成30年(2018年)から不貞関係で、片桐被告が「妻と離婚する」とウソをついて、関係を継続していたと話しました。
片桐被告に子どもが生まれ、帯広市の高校に異動後「関係を解消したい」と連絡すると、宮田さんが帯広市を訪れるなどし、そこでも別れ話をしたが、宮田さんが納得せず、一旦、離れた後、自宅に向かうと、住所を隠していたはずなのに、宮田さんの車があり、車内で口論に。
そこでも妻と別れるよう、求められたので、片桐被告が「もう、死ぬしかない」と言うと、宮田さんが頷いたので、一緒に後部座席に移動し、互いにシートベルトを巻いて、引っ張り合ったと説明しました。
その後、遺体を自分の車に積んで出勤し、授業や顧問をしていた野球部の活動などもこなし、雑木林に遺棄。
宮田さんの痕跡を隠滅するため、スマートフォンと車検証を焼いていて、身勝手な動機、経緯に酌量の余地はないとしています。
一方、弁護士は、宮田さんが関係解消を認めず、金銭を要求。全財産は700万円と話すと、700万円を渡すよう求められたが、まず、300万円を支払った。
異動後、別れ話を持ちかけると、ヒステリーを起こされ、4月3日には666回の着信や高校職員への電話があるなどし「嫌だったら、お金を払って」と言われ、さらに400万円を支払うも、宮田さんの態度は変わらなかった。
5月29日になって、宮田さんが野球部の練習場に現れ、車の中が荒らされるなどした後、宮田さんから「あなたの家の前にいる。早く来たほうがいい」と言われ、自宅前で合流。
車の中で、宮田さんから「(妻と)別れないなら、赤ちゃんと奥さんを殺す」と脅されたので、片桐被告が「もう、死ぬしかない」と言うと、宮田さんが2回、頷いたので、殺害に至り、追い詰められた上での同意殺人だったと主張しました。
公判は、14日まで証拠調べなどが行われ、24日に求刑、判決は、28日の予定です。(23/7/11 HBC)
帯広市で女性が殺害されて見つかった事件で、釧路地方検察庁は元同僚の高校教諭が女性の首を絞めて殺害したとして、13日、殺人などの罪で起訴しました。
起訴されたのは、帯広農業高校の教諭で帯広市に住む片桐朱璃被告(35)です。
起訴状などによりますと、片桐被告はことし5月、帯広市内にある商業施設の駐車場に止めた車の中で、北見市に住む元同僚の高校教諭、宮田麻子さん(47)の首をシートベルトで絞めて殺害し、遺体を雑木林に遺棄したとして殺人と死体遺棄の罪に問われています。
警察によりますと、2人は交際中だったと見られ、逮捕当時の調べに対して片桐被告は「交際関係に疲れ、別れ話でもめていた」などと供述していたということです。(22/7/13 NHK)
片桐被告は、宮田さんの車の中で宮田さんを殺害後、勤務先の高校に出勤してスコップを用意、遺体を埋めていました。
また、宮田さんのスマートフォンや財布などの所持品を焼き、捨てていた上、自分のスマートフォンの通話履歴や、LINEでのやりとりの履歴も削除するなど、隠蔽工作もしていたとみられています。
釧路地検は起訴後、片桐被告が宮田さんの車の後部座席のシートベルトで首を絞めて殺害したことを明らかにしました。(HBC)
殺人の疑いで再逮捕された帯広農業高校の教諭、片桐朱璃容疑者は、5月30日午前4時半ごろ、帯広市の商業施設の駐車場にとめた車の中で、北見市の高校教諭、宮田麻子さんの首をシートベルトで絞めて殺害した疑いが持たれています。
警察によりますと、片桐容疑者は宮田さんの車の中で殺害したあと、勤務先の高校に出勤してスコップを用意し、午後8時ごろ、遺体を埋めたとみられています。
調べに対し片桐容疑者は「別れ話でもめた。宮田さんとの関係に疲れた」などと話し、容疑を認めているということです。(22/6/22 HBC)
~片桐容疑者と宮田さんは今春まで、道内の別の高校に勤務する同僚だった。近隣住民らによると、片桐容疑者の妻は小学校の教師で、宮田さんの夫も高校教師だ。
北海道・オホーツク地方の2つのエリート家庭の間に一体何があったのだろうか。
瀟洒な戸建ての並ぶ北見市内の一角。「夫婦仲はよさそうだった」「家族で花火を見ていた」――仲睦まじい宮田さん一家の様子を見ていた近隣住民は一様に今回の事件について「信じられない」と話した(#1「 不倫なんかじゃない!」周囲が明かす被害者“美魔女”教師(47)の“本当の顔” )。
捜査関係者が明かす。 「逮捕された片桐容疑者は警察官の聴取に素直に応じている。本人の供述から遺体が見つかった上、先月29日に宮田さんと会い、日付が変わった30日に首を絞めて殺害したと話している。2人が“不倫関係”にあったことも認める供述をしている」~(22/6/9 文春オンライン)
雑木林に死体を遺棄したとして高校教師の男が逮捕されました。
逮捕されたのは、北海道帯広市の帯広農業高校教諭・片桐朱璃容疑者です。
片桐容疑者は、5月30日午後8時ごろ帯広市南町南8線の雑木林に遺体を遺棄したとして、2日午前2時40分ごろ緊急逮捕されました。遺体は成人女性とみられ、土の中に埋まっていたということです。
警察によりますと30日に別の男性から「妻が帰って来ない。もう一晩帰って来なかったら行方不明届けを出す」などと警察に相談がありました。
警察が片桐容疑者に話を聞いたところ、片桐容疑者が警察官を雑木林に案内。土の中から遺体が見つかったため逮捕したということです。
警察で遺体の身元や死因の特定を急ぐとともに、殺人も視野に捜査しています。(22/6/2 UHB)
片桐容疑者は5月30日午後8時ごろ、帯広市南町の「帯広の森」の公園の雑木林の土の中に、女性の遺体を埋めた疑いが持たれています。
警察によりますと、遺体は成人の女性とみられ、道路から10~20mほど離れた場所に埋められていました。死後、それほど経過していないとみられています。
5月30日に、この遺体とみられる女性の夫から「きのう(29日)午後に妻が外出してから戻らない」という相談が警察にあり、その後、夫の話から片桐容疑者が浮上しました。
警察が31日、片桐容疑者に事情を聴くと、当初は関与を否定したものの、1日になって女性の遺棄を認め「車で運んだ」などと話したということです。
そして、片桐容疑者の供述に基づき、雑木林の土を掘り起こしたところ、2日午前2時半ごろ、女性の遺体が見つかりました。(HBC)
(元勤め先の高校のOB)「教え子に人気のある先生で、一年生の時からこのメンバー全員で卒業するぞとずっと言っていた先生で。卒業してからもちょくちょく先生と当時の子供たちで集まって遊んだりしていた」
(片桐容疑者の知人)「活発というより、なんか素朴な感じがあったんでね。感情を表に出すような方ではなかったんで、普通の先生かなという印象でしたね」
「妻が帰ってこない」 ことの発端は先月29日。 片桐容疑者がことし3月まで勤めていた高校の元同僚の女性が行方不明になりました。(STV)
帯広農業高校にはこの春赴任したばかりの片桐容疑者。知人によると、数年前に結婚し、自宅周辺では赤ちゃんを抱いて歩く姿を見たという人もいた。(FNN)