>宮崎工業高校陸上部の顧問をしていた教師が女子部員にセクハラをしたとして県教育委員会はこの教師を懲戒免職処分にしました。
懲戒免職になったのは宮崎工業高校の陸上部顧問秋本純男教諭43歳です。
県教育委員会によりますと秋本教諭は指導する複数の女子部員に抱きついて胸などを触ったり、女子部員やその保護者に対し「大好きぞ」などとメッセージを送ったりしたということです。
去年8月以降学校や県教委に相談などがあり聞き取り調査の結果県教委はセクハラの事実を認定しきょう付けで懲戒免職処分としました。
秋本教諭は「事実ではない」と否定しています。(19/3/29 UMK)

>秋本氏は日本陸上競技連盟の五輪強化スタッフだったが、昨年末から活動を自粛。
聞き取り調査に事実を否認したという。
だが、被害者側の話や携帯端末記録などから、県教委はセクハラがあったと判断した。(産経新聞)

>日本陸連で投てきの強化、育成を担う役職を持つ秋本純男氏(43)が顧問を務める宮崎工高の女子部員、母親にセクハラ行為をした疑惑が10日、浮上した。
宮崎県教育委員会へ訴えが寄せられたという。
県教委は「現在、調査を進めている最中です」とした。
日本陸連は県教委の調査結果を待ち、今後の対応を検討するという。
一部週刊誌の報道によると、同氏は複数の女子部員に抱きつき、局部を触ったり、LINEで何度も好意を伝えたりした。
その上で「親には言うなよ」と伝えていたという。
また部員の母に「愛人になれ」とも迫っていたという。(19/1/10 日刊スポーツ)

>秋本氏は順天堂大学で砲丸投げ選手として活躍し、同大学院などを経て母校の宮崎工業高校の教員になった。
顧問として同校陸上部を全国有数の強豪校に定着させた指導力が評価され、日本陸連では強化委員会強化育成部オリンピック強化スタッフに就任。2017年5月にタイのバンコクで開かれた第2回アジアユース陸上競技選手権大会にも役員として参加していた。
その秋本氏からセクハラ被害を受けていた現役の女子部員が12月初旬、本誌の取材に重い口を開いてくれた。
「1年生の入部当初から、秋本先生の自宅に頻繁に呼ばれ、Tシャツや靴などもよくもらいました。特に土日は『焼き肉するから泊まりに来い』と誘われました。同期の部員からは『お気に入りやねえ』とからかわれることもありましたが、指導者として尊敬していたし、奥さんや寮生もいたのでそれほど不思議には思っていませんでした」
秋本氏は妻と2人の子供と暮らす自宅の一部を女子寮として使っており、自宅が遠方で通えない部員を何人か預かっていた。秋本氏は部員に男女恋愛禁止を徹底させる一方で、女子部員にはことあるごとにこう話していたと言う。
<コーチと選手は恋愛以上の関係じゃないと強くなれない、勝てない。陸上の世界では当たり前のことだ>
女子部員が続ける。
「遠征の大会になると、ホテルの先生の部屋に呼ばれて、オイルを塗った手をTシャツの下から直接入れて肩甲骨のマッサージをされるようになりました。最初は普通のことなのかと思ってたけどだんだん嫌になって、大丈夫ですって断るんですけど、『やるぞ』とか半ば無理やりでした」
決定的な事件が起きたのは、夏の高校総体、遠征先のホテルでだった。
午後11時ごろに全体ミーティングが終わったあと、女子部員は1人残るよう指示された。
「なぜか私が男の人と付き合っていて、セックスをしたみたいな噂が流れていると問い詰められました。本当に誰とも付き合っていなかったので否定していたのですが、あまりの執拗さに『付き合ってます。しました』と嘘をついたんです」
このとき、時計の針はすでに午前2時を指していた。
「私の言葉に、先生が『陸上やめていいぞ。帰っていいぞ』と言ったので立って帰ろうとしたらいきなり前から抱きしめられて。気持ち悪いので両手をブラーンとさせてたら、その手を取られて先生の腰に回されました」
何を勘違いしたのか、このあと秋本氏は、女子部員に直接的な表現で好意を告げるLINEを繰り返し送るようになった。
「会いたかった」
「もう来れないのか?」
「かわいい」
「大好きぞ」
それでも女子部員は親に訴えることができなかった。
秋本氏が「親には言うなよ」「自分で責任を取れ」と厳しく指導していたためだ。
我慢の限界に達した女子部員は18年夏、母親に陸上部をやめたいと全てを打ち明けた。ここで判明したのは、まさに驚くべき事実だった。
「母が怒って先生に電話してからは、しつこかったLINEもパタリとやみました。ただ母の様子が少し変だったので問い詰めると、私が1年生の後半のころ先生から『愛人になれ。オリンピック強化コーチの愛人になれるのはすごいぞ』と口説かれたというのです。私たちには恋愛するなと言うくせに、自分は奥さんがいるのに部員の母親を誘うなんて異常じゃないですか」
自分だけならと我慢していた女子部員は、秋本氏が母親にまで手を出そうとしていたことに憤慨。
仲の良かった卒業生に相談したところ、さらなる事実に仰天することになる。
寮生として3年間、秋本氏の自宅に住まわされていたこの卒業生は、もっとひどいことをされていたのだ。
彼女も、「今後二度と後輩たちが被害に遭わないために」と、当時のことを証言してくれた。
「寮といっても先生の家の鍵のかからない6畳間に先輩と2人で住んでいました。普段から、先生に抱きつかれることがよくありました」
1年生の秋ごろ、夜の練習が終わり1人でいるところを秋本氏に呼び止められたという。
「普段と同じように両手を広げて抱きつかれて。『いや、大丈夫です』って断ると、その日はとにかくひどかった。首筋とかにキスされたり、下着の中に手を突っ込まれて触られたり。そういう経験が全くなかったので何が起こってるのかわかんなくて。先生は力が強いし、体もでかくて怖いし。時間がどのくらいかわからないけど、とても長く感じました」
卒業生は続けた。
「一番記憶に残っているのは、先生が『触りたかったんだー』って言ったことです」
ようやく解放された卒業生は、朝までトイレで泣き続けた。勇気を振り絞って登校したが教室には行けず、保健室に駆け込んだ。打ち明けられた女性の養護教諭は驚きながらも積極的には動かなかったという。
「自宅生の同期たちが『親に相談するしかないよ』と言ってくれたので、大会の時に観戦しにきた母に打ち明けました。当時、秋本先生には『強くなるためには親とも話すんじゃない』と連絡も取らせてもらえず、親が試合日程を独自に調べて応援に来てくれた時しかチャンスがなかったんです」
母親は同校の生徒指導教諭に事実を打ち明けたが、学校側が秋本氏を処分することはなかった。
卒業生はその後も秋本氏と2人きりになることを極力避けながら寮生活を続けざるを得ず、ストレス性の過呼吸や貧血に苦しめられたという。
秋本氏は教え子2人の告発をどう受け止めるのか。
今なお女子寮として部員を預かっている自宅を訪ねると、玄関先で太い二の腕を組んだまま約1時間取材に応じ、セクハラ行為を全否定して、こう述べた。
「マッサージ自体、保護者の目の前で肩関節を触るようなことはありますが、2人きりで密室でというのは相手が男子であろうが女子であろうが一切したことはありません」
「(女子部員は)男女恋愛禁止なのに自分が彼氏を作ったことを他の部員に見つけられて、自分の居場所がなくなることを恐れて、あることないこと話したというだけのことでしょう」
「彼女の母親に恋愛感情を持ったり伝えたりしたこともありません。自分の子供の面倒をきちんと見てほしいと伝えただけです。その子も卒業生の子も、精神的に浮き沈みが激しくて虚言癖があるんです」
卒業生の母親に秋本氏の反応を伝えると、こう答えた。
「娘から打ち明けられたときは震えが止まらず、何であんなところに預けてしまったのかと後悔しました。当時は学校とも相談し、娘を傷つけずに最大限守れる方法を探りましたが、人質に取られているようで思い切った対処ができなかった。娘が当時、自分さえ我慢すればと最後まで耐えて卒業したことで、今回新たな被害者を生み出してしまった。にもかかわらず、自分の保身のために娘たちを嘘つき呼ばわりするなんて、許しがたいと思います」(AERA 12月31日-2019年1月7日合併号より抜粋)