>兵庫県尼崎市の塾講師の女性(43)は「『駅前留学』の看板を見るたび、今も怒りがこみ上げる」という。
英会話学校「NOVA」(19年10月に経営破綻、現在は別会社が運営)で授業600回分のポイントを約100万円で購入、レッスンを受講していたが、19年3月に打ち切った。
その時点で500回分以上が残っていたが、示された返金額はわずか約5万円。
「契約書の合意がある」との言い分だった。
教室側と直接交渉に臨んだが、ハードな交渉のため自律神経失調症に陥った。
その後結成された被害者弁護団が最高裁で勝訴した後に一定の返金を受けたが、女性は「個人で闘うのは精神的、金銭的に厳しかった」と振り返る。(13/4/30 産経新聞)


>社員らの積立金3億2千万円を受講生への返還金に流用したとして、業務上横領の罪に問われた英会話学校「NOVA」の元社長、猿橋望被告(59)の控訴審判決が2日、大阪高裁であった。
的場純男裁判長は「被害は高額で刑事責任は重いが、個人的な利得は一切ない」と述べ、懲役3年6カ月(求刑懲役5年)の実刑とした昨年8月の一審・大阪地裁判決を破棄。大幅に減刑し、懲役2年を言い渡した。無罪を主張していた被告側は上告する方針。
一審判決は、猿橋被告がNOVAが経営難に陥っていた07年7月、自ら会長を務めていた社員らの互助組織「社友会」の銀行口座にあった3億2千万円を受講生への解約返戻金に充てるため、実質的に支配していた関連会社「ノヴァ企画」の口座に無断で移したと認定。社員の給与から福利厚生目的で天引きされていた社友会の預金をほとんど流出させたうえ、返済の見込みもないとして懲役3年6カ月が相当と判断した。
これに対し、的場裁判長は流用の事実を一審と同様に認定した上で、猿橋被告がNOVAの経営破綻を回避するために数億円を超える個人的な資産も投じたと指摘。「社友会の金は解約返戻金に充て私的に使っていない」とした猿橋被告側の主張を認め、「社員の雇用を継続させるために流用しており、かなりくむべき事情もある」と述べた。(10/12/2 朝日新聞)

>実刑を告げる裁判長の宣告を、かつてのワンマン経営者は微動だにせず聞き入った。大阪地裁で26日開かれたNOVAの元社長、猿橋望被告の判決公判。元受講生からは「妥当な判決」と評価する声が上がる一方、「真相は解明されなかった」と不満を漏らす関係者もいた。
猿橋被告は紺のスーツ姿で入廷。黒縁の眼鏡を胸ポケットにしまい、弁護人と傍聴席に軽く会釈してから証言台の前に立った。裁判長から「懲役3年6月に処する」との主文を告げられても、直立不動の姿勢を崩さなかった。
判決内容を聞いた神戸市東灘区の元受講生の男性(71)は「猿橋被告の独断経営で大勢の人が財産や職を失った。実刑は妥当だが、本人に反省の色はみえず、改めて怒りがこみ上げた」と話した。
店舗網を急拡大させる経営は平成19年6月、中途解約金の精算をめぐる業務停止命令で行き詰まり、その約1カ月後に今回罪に問われた積立金の流用があった。返還されない前払い受講料は約560億円に上るが、判決は積立金3億2千万円の返還すら「猿橋被告の経済状況に照らすとその見込みも立たない」と断じた。
外国人講師が所属していた労働組合「ゼネラルユニオン」の山原克二委員長は「元受講生と元講師の被害は救済されておらず、経営破綻に至った真相が解明されたともいえない」と話す。
NOVAの破産管財人は今月19日、個人企業との不当な取引があったとして、猿橋被告に総額約21億3千万円の損害賠償を求めて大阪地裁に提訴した。
管財人は「資金流出の実態は明らかになっていない」とコメントした。(8/26 産経新聞)

>判決によると、猿橋被告は07年7月20日、NOVAグループ社員の互助組織「社友会」の預金口座に積み立てられた3億2000万円を別口座に入金。同額の小切手に換え、関連会社「ノヴァ企画」の口座に入金し、横領した。
猿橋被告は公判で「事実関係は間違いないが、社員積立金を使ってはいけないという意識はなかった」と述べ、弁護人は「生徒への解約払戻金を支払うためで、不法領得の意思はなく、業務上横領罪にはあたらない」と無罪を主張していた。
猿橋被告を巡っては、NOVAの破産管財人が今月19日、約21億3600万円の賠償を求める訴えを大阪地裁に起こしたほか、6月には特別背任罪で大阪地検に刑事告発している。
NOVAは81年、前身の「ノヴァ企画」として猿橋被告が創業。一時は全国に約1000店舗を構えたが、中途解約をめぐるトラブルなどで資金繰りが悪化し、07年10月に破綻。受講生約30万人が前払い受講料の払い戻しを受けられなくなるなどの被害を受けた。負債総額は約860億円だった。
猿橋被告は昨年6月に逮捕され、翌月に保釈保証金5000万円を納め、保釈された。(8/26 毎日新聞)

>NOVAが大阪地裁に会社更生法の適用を申請してから26日で丸1年を迎えた。元受講生約30万人が前払いしたまま返還されない受講料が約560億円に上る、「戦後最大の消費者被害」となったが、元受講生の救済は進んでいない。一方、「ワンマン経営者」としてNOVAを率いた元社長、猿橋望被告=業務上横領罪で起訴=は“雲隠れ状態”で沈黙を守ったままだ。
説明求める被害者
「語学を学びたいという純粋な思いを踏みにじられたことに怒りを覚える」
約2300人の元受講生でつくる「NOVA生徒の会」(大阪市)のメンバーで、同市北区の会社員女性(35)は悲痛な声を上げる。
女性は外国人の親類とコミュニケーションを取りたいと平成15年10月にNOVAに入会。大阪・梅田校で英語とドイツ語のレッスンを受講していたが、突然の閉鎖。前払いした受講料は約70万円に上り、事業を引き継いだ「ジー・エデュケーション」の「新NOVA」に登録した。しかし教室が遠くなって通いづらくなり、ドイツ語のレッスン数も大幅に減ったため足が遠のいた。
女性は「なぜこのような事態に陥ったのか。猿橋氏はきちんと説明した上で謝罪してほしい」と訴える。
無罪主張も視野
猿橋被告は今年6~7月、社員互助組織の積立金3億2000万円を流用したとする業務上横領容疑で逮捕、起訴された。その後、保釈されたが、公の場で一切説明していない。
関係者によると、現在は大阪市内のマンションで1人暮らしをしている。周囲に「受講生に迷惑をかけて申し訳ない。被害弁償も考えないといけない」と語り、資金繰りのため職探しをしているという。
一方、猿橋被告の弁護人は「被告自身も当時、会社を建て直すため金融機関から資金を借り入れるほど切迫した状況だった」と強調。刑事責任についても「社員の積立金を元受講生への返還金にあてたが、当時の金の流れをトータルにみれば“前借り”したという評価もあり得る」と違法性に疑問を呈し、今後の公判での無罪主張も視野に入れて準備を進めている。
一方、元外国人講師らへの賃金不払いを巡り、労働組合「ゼネラルユニオン」に加入する元講師2人が今月23日、労働基準法違反罪で書類送検された猿橋被告を不起訴とした大阪地検の処分を不当として検察審査会に審査を申し立てた。
「継続」は3割弱
ジー社は昨年11月、NOVAから事業を引き継いだが、全国の元受講生約30万人の大半は救済されていない。
現在、ジー社は継承した126校を含む379校を展開しており、受講生の9割(約7万4000人)がNOVAからの継続組。しかし、経済産業省からの要請で入会金免除などの優遇措置を設けた2つの業界団体の加盟社約25社が受け入れた約1万人を含めても、受講を継続したのは全体の3割弱にとどまる。
多額の受講料を事業資金に注ぎ込み、自転車操業を繰り返した「NOVA商法」。その是非が法廷で問われようとしている。(10/26 産経新聞)


>NOVAの元受講生で主に関西地方に住む24人が17日、猿橋望元社長=業務上横領罪で起訴=ら旧経営陣に前払い受講料など計1614万円の返還を求める損害賠償請求訴訟を大阪地裁に起こした。請求額は1人あたり最高で129万円。破綻後の元受講生による提訴は初めて。
訴状によると、NOVAは特定商取引法に違反する勧誘により業界ルールに反する1~3年の長期契約を大量に結んだ。契約で得た多額の前払い受講料の約半分を売り上げに計上する粉飾決算で店舗を急増させたが、新規契約が頭打ちになり、元受講生約30万人から約570億円の前払い受講料を集めたまま昨年10月、破綻した。
原告らは猿橋元社長のほか、当時の取締役、監査役、監査法人などについても、監視する義務があったのに架空計上や違法勧誘などの経営方針を決定し、会計処理の虚偽記載を許したとして、同様に不法行為があったとしている。(08/10/17 毎日新聞)

>NOVA(大阪市、破産手続き中)をめぐり、前払い受講料が返還されていないとして、元受講生24人が17日、元社長の猿橋望被告(57)=業務上横領罪で起訴=ら当時の経営陣と監査役など10人や監査法人を相手取り、計約1600万円の損害賠償を求める訴えを大阪地裁に起こした。
NOVAをめぐっては前払い受講料返還をめぐる被害対策弁護団が大阪や東京などで結成されているが、破綻後、集団提訴にいたったのは全国で初めて。
提訴したのは、近畿や四国、九州在住の男女24人。
弁護団によると、元受講生は全国に約30万人いるとされ、前払いした受講料の総額は約560億円に上る。同社の資産分配では、講師らの未払い給与や滞納している税金などの債権が優先されるため、受講料は返還されない可能性が高い。
このため弁護団はNOVA本体からの回収は困難と判断、旧経営陣らの個人資産を対象に賠償を求めた。
訴状によると、同社は前払い受講料を負債として計上すべきなのに、このうち45%を売り上げに計上したのは粉飾決算にあたる不法行為と指摘。本来は中途解約者の払戻金として留保しなければならない前払い受講料を広告費や新規教室開設費に流用する自転車操業的な「NOVA商法」を続けた結果、経営破綻を招いたとしている。
当時の監査法人については、粉飾決算といえる同社の違法な会計処理を容認し、「不法行為に加担した」と主張している。
同社は昨年10月、会社更生法の適用を大阪地裁に申請し、ジー・コミュニケーショングループに営業譲渡。猿橋被告は、社員互助組織の積立金3億2000万円をNOVAの事業資金に流用したとして今年6~7月、業務上横領容疑で逮捕、起訴された。(10/17 産経新聞)

>NOVAの元受講生24人が17日、元社長の猿橋望被告ら旧経営陣5人と、会計監査にあたった大手の「あずさ監査法人」などを相手に、主に前払い授業料として払った計約1600万円の賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。
提訴したのは関西、四国、九州地方の2府4県に住む学生や会社員ら10~50代の男女24人。02~07年、梅田本校(大阪市)や池袋本校(東京)、垂水校(神戸市)、四条寺町校(京都市)など24校で受講契約を結んだ。前払い受講料や「お茶の間留学」用の機器代など、1人あたり35万~129万円の支払いを求めている。
元受講生側は、猿橋元社長ら旧経営陣について「81年の開校以来、広告宣伝費に多額の資金を投じ、教室を最大994まで増やして無謀な経営拡大路線をとり、前払い受講料を野放図に流出させた」と主張。「必要な講師数が確保できず、解約時の返金に応じられない事態を回避すべき義務を怠った」と訴えている。
また、1~3年の長期契約を結ばせて集めた前払い受講料の45%を毎年の売り上げに計上したことを「利益水増しの粉飾決算」とし、当時の監査役5人と監査法人2社について「違法な会計処理を見過ごし、破綻必至の拡大路線に加担した」と主張している。
あずさ監査法人は「訴状が届いていないのでコメントは差し控え