>日本語の読解力や表現力を1~6級で判定する「言語力検定」が今年10月に登場する。実施するのは出版、新聞業界を中心につくる財団法人「文字・活字文化推進機構」(会長・福原義春資生堂名誉会長)。漢字の知識や語法など部分的な能力は問わないのが特徴で、「漢字ブーム」でも一向に収まらない「活字離れ」に歯止めをかけることを狙いとしている。
自由記述が4割
10月中旬に予定している初回検定は中学・高校生レベルの3、4級で、年齢を問わずに誰でも受検可能。同機構によると、受検者は1万人程度を想定し、来年度以降は小学生レベルの5、6級、大学生レベル以上の1、2級へと拡大する予定だ。
試験では、小説などの「文学的文章」、論理性の高い「科学的文章」、新聞記事などの「社会的・公的文章」の3種類を出題。同機構が示す3、4級の問題例では、地球温暖化についての科学的文章の設問で、「温暖化を防ぐためにあなたはどんなことをしたらいよいと思いますか」「どうしてそう考えたのか、本文の内容とグラフに触れながらあなたの言葉で書いてください」と求めている。こうした自由記述が全体の4割を占める。
漢字ブームなのに
言語力検定は“一夜漬け”が不可能なため、同機構は教育関係者に検定への参加とともに、学校図書館を活用した教育を行うよう働きかけ、活字離れ対策に力を入れる方針だ。
活字離れについて、「日本の漢字」(岩波新書)などの著書がある笹原宏之早稲田大学教授(日本語学)は、「空前の漢字ブームで日本語への関心が高まる一方で、活字離れが加速している」と、一見矛盾した現状を指摘する。
テレビには漢字クイズが一分野として定着し、書店には漢字検定本のコーナーができ、ニンテンドーDSなどゲーム機用で名前に「漢検」を含むソフトの累計販売本数は約191万本(エンターブレイン調べ)に及ぶ。漢検の受検者数は、平成19年度は約672万人に達した。
笹原教授は「漢字ブームは活字離れの裏返し。漢字を読めないタレントが人気者になるのは、読めないことが人ごとではないからで、ブームの背景には、漢字に対する日本人の不安感がある」と話す。
言語力検定の問題作成者の一人の有元秀文・国立教育政策研究所総括研究官は「漢字が読めない根本的な原因は、読書量の減少。漢字だけ勉強しても読解力は上がらない」と指摘し、「読めない、という危機感を克服するには、読書量を増やすしかない」と話す。
言語力検定は、経済協力開発機構(OECD)が行う「生徒の学習到達度調査」(PISA)をモデルにし、国際的に通用する言語力育成を視野に入れる。同機構の渡辺鋭氣専務理事は、「質の高い問題などで、実績と信頼を積み上げていきたい」と話している。(09/3/19 産経新聞)


JPIC 財団法人 出版文化産業振興財団
財団法人 文字・活字文化推進機構
理事長 肥田美代子
理事
 大久保浩
 中川秀直(活字文化議員連盟会長)
 河村建夫(子どもの未来を考える議員連盟会長)
 細田博之(図書議員連盟会長)
そして、
 宮川智雄(博報堂DYホールディングス代表取締役会長)と
副理事長
 俣木盾夫(電通代表取締役会長 日本広告業協会理事長)ということで、必ずブームは作られる・・・。